担当者 | 相澤 央教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | JPH-202 |
この授業では、古代律令国家による地域支配の実態や地域社会の実像について考察する。地域は多様であり、さまざまな環境のもと、さまざまな歴史的背景を有する。そのため、古代の地域支配の実態や地域社会の実像を考察するにあたっては、特定の地域をモデルケースとして設定して考察することが有効な方法である。後期は越後国・佐渡国を主とした高志(越・コシ=北陸)を取り上げる。古代の高志は、越後国の北方に蝦夷が居住し、城柵が設置された特殊な地域だった。また佐渡国は古代国家から北の辺境と認識され、能登国・加賀国には渤海使が来着した。この越後・佐渡を主とした高志を舞台として展開した、国家による支配や交通、農業経営、対外関係などについて、残された文献史料だけではなく、発掘調査による考古資料も活用しながら具体的に論じる。
①各種の歴史資料を読解し、その歴史的位置づけや歴史的価値を理解することができる。
②歴史の専門的知識をもとにして、対象とする地域や時代のことがらを論理的に考察することができる。
③古代律令国家による高志(北陸)支配の実態や高志の地域社会の実像について理解することができる。
各回の授業に対する感想・質問を書いたリアクションペーパー(30%)と、期末レポート(70%)で評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『越と古代の北陸』 | 小林昌二編 | 名著出版 |
参考文献 | 『古代の越後と佐渡』 | 小林昌二編 | 高志書院 |
参考文献 | 『古代地域社会の考古学』 | 坂井秀弥 | 同成社 |
参考文献 | 『越後と佐渡の古代社会』 | 相澤央 | 高志書院 |
事前に参考文献を読み各自で予習ノートにまとめて授業に参加する。授業終了後に授業内容についてのまとめノートを各自で作成し、期末レポートの準備をする。
毎回、授業内容についてのリアクションペーパー(感想・質問)を提出してもらう。リアクションペーパーの提出及び教員からのフィードバックはLMSで行う。なお、7の各回の授業内容は、授業の進捗状況により変更することがある。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 授業の進め方、おおまかな授業内容などについてのガイダンス。 |
第2回 | 古代の越後国・佐渡国の環境 |
第3回 | 越後国の成立と蝦夷政策 |
第4回 | 渟足柵の造営と王権 |
第5回 | 古代辺境地域の郡制支配 |
第6回 | 古代の郡支配 |
第7回 | 古代の出挙運営の実態 |
第8回 | 税物の調達から運送まで |
第9回 | 平安前期の越後国と富豪層の活動 |
第10回 | 田起こし労働と人々の動員 |
第11回 | 賃租と木簡 |
第12回 | 古代越後国の陸上交通 |
第13回 | 古代越後国の内水面交通 |
第14回 | 北の辺境佐渡国の特質(オンライン授業) |
第15回 | 古代佐渡国の鵜 |