美術史・文化遺産特殊講義3B-Ⅰ
担当者山田 大樹
単位・開講先選択  2単位 [史学科]
科目ナンバリングCAS-201

授業の概要(ねらい)

 主に制度的な観点から、事例を踏まえながら国内外の文化遺産の保護の仕組みについて学習します。日本の文化財保護法は、社会の変化や世界の文化遺産保護の考え方の発展に強く影響されています。日本の法制度だけではなく世界遺産制度の発展についても並行的に学ぶことで文化遺産保護の概念や制度に関する理解を深めます。文化遺産保護の分野は広く、もちろん本講義で全てを扱うことは不可能ですが、本講義では、歴史的建造物の保存や歴史的まち並みの保全を主に取り上げます。本授業を通して、日本文化財保護法、多様な文化財保護の枠組み、世界遺産条約の理念や目的、世界遺産制度運用の仕組みを学習し、国内外の文化遺産がどのように保護されているのかを学習します。

授業の到達目標

・文化財保護法の概要を説明できるようになること。
・世界遺産条約の理念を、その成立の背景や制度の仕組みを含めて、説明できるようになること。
・文化財保存活用地域計画など新たな文化財保護の潮流を説明できるようになること。

成績評価の方法および基準

 レポート課題70%、リアクションペーパー・確認テスト30%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献世界文化遺産の思想西村幸夫・本中眞編東京大学出版会

準備学修の内容

 授業内で紹介する参考図書を読み、レポートを作成すること。身近な文化遺産や、文化遺産に関するニュースに積極的な関心を寄せ、その背景や課題について興味を持つこと。

その他履修上の注意事項

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション
第2回文化財保護法
第3回文化財の種類とその特徴1(有形文化財)
第4回文化財の種類とその特徴1(有形文化財)
第5回文化財の種類とその特徴3(伝統的建造物群保存地区、重要文化的景観)
第6回世界遺産を巡る
第7回世界遺産制度1(理念と目的)
第8回世界遺産制度2(登録手順と世界遺産委員会)
第9回世界遺産制度3(危機遺産)
第10回歴史的都市景観(オンディマンド講習)
第11回世界無形文化遺産
第12回日本遺産
第13回歴史的風致維持向上計画、景観計画
第14回歴史文化基本構想、文化財保存活用地域計画
第15回まとめ:文化遺産の保護