データ社会と法
担当者長島 光一教員紹介, 首藤  優教員紹介, 露木 美幸教員紹介, 内田  暁教員紹介, 小川 有希子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合データ応用プログラム 総合データ応用プログラム]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

本講座では、データ社会において、どのような法律問題が発生するか、法解釈上どのような解決が図られているか、さらには今後どのような立法的対応を取ることが必要なのかについて、講義で学ぶとともに受講生・指導教員とのディスカッションを通して検討していく。
そして、法的な考え方を理解し、データを適法かつ適切に利用できるための基礎力を養うとともに、データをめぐる新しい技術やトピックに応じてどのような法的問題が関係するのかを把握し、どのような対処をすることで適切な利活用ができるのかを考える力を養うことを本講座の目標とする。

授業の到達目標

①データ社会に関連する法学の基礎知識を理解する。
②新しい技術やトピックで関係してくる法的な問題を把握する。
③適法にデータの利活用ができるようにする。

成績評価の方法および基準

平常点およびレポート課題

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書開校時に指示する。
参考文献

準備学修の内容

予習について、各回のテーマに関係する参考書(初回に指示予定)の該当箇所を一読した上で、授業に臨むこと。
復習について、講義で取り扱った知識や議論に基づき、実際のデータの利活用をどのようにしていくことができるのか、各自検討すること。

その他履修上の注意事項

オムニバス講義であるため、講義の順序が変更する可能性があります。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス(担当 長島)
法学の基本的な基礎知識の確認
データ社会と法についての基本的な視点の概観
第2回公法・医事法分野(1)(担当 小川)
医療情報の利活用と個人情報の保護についての公法上の枠組みの整理
特に、研究の自由と自己情報コントロール権についての基本的な考え方の確認
第3回公法・医事法分野(2)(担当 小川)
医学研究における医療情報の利活用についての基本的な法的ルールの確認
特に、個人情報保護法と次世代医療基盤法を参照
第4回民事法分野(1)(担当 内田)
情報社会とプライバシー保護①
不法行為法分野におけるプライバシー権に関する議論の蓄積の確認
第5回民事法分野(2)(担当 内田)
情報社会とプライバシー保護②
判例を素材に、「忘れられる権利」についての分析
第6回知的財産法分野(1)(担当 露木) 
データは誰のものか?
データの権利化に関する法規制の概説
第7回知的財産法分野(2)(担当 露木) 
データ活用のオープン戦略とクローズ戦略
第8回知的財産法分野(3)(担当 露木) 
データドリブンエコノミーにおける知的財産法の功罪
第9回金融法分野(1)(担当 首藤)
暗号資産の法的性質
第10回金融法分野(2)(担当 首藤)
暗号資産に対する法規制
第11回金融法分野(3)(担当 首藤)
AIスコア・ロボアドバイザーに対する法規制
第12回会社法分野(担当 首藤)
会社におけるデータの取扱い
第13回裁判分野(担当 長島)
裁判におけるデータの取扱い
リーガルテックによる法務のデータ処理
第14回情報法分野(1)(担当 長島) 
個人情報保護と情報セキュリティー
情報の取得・保有・利用の各段階における法的な規律
第15回情報法分野(2)(担当 長島) 
データサイエンスにおける法規制と利活用
個別の被害対応とプラットフォームの法規制