担当者 | 荒井 良雄 | |
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学年・開講期 | 3年次 前期 [経済学部 地域経済学科] | |
科目の種類 | 専門 | |
区分・単位 | 選択 2単位 | |
科目ナンバー | 8F301 |
この授業では、戦後日本における地域開発の興隆とその挫折、さらには変質といった経験を追うことによって、「国土」「地域」とは何であり、それを「開発」したり「維持」したりするための手だてはどうあるべきかを考えます。そのための手がかりとして、第1次から第5次に至る全国総合開発計画の手法とその帰結を取り上げ、戦後日本で地域開発というコンセプトが、何をめざして考え出され、どのようなものとして世に受け止められたのか、そして、それはどのように転機を迎えたのかを追います。
学生は、戦後日本の地域開発の歩みを理解し、それを地域経済にどう活かしていくかを考えるための基礎となる知識を、過去の具体的な事例から学び、それを今後の地域の発展に応用していくための基礎的能力を身につけます。
期末レポート(60%)を基本とし、中間での複数回の小テスト、小レポートと、授業でのディスカッション等(計40%)も加味して評価します。小テスト・レポート、ディスカッション等へのコメントがフィードバックになります。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 教科書は指定せず、パワーポイントおよびハンドアウトを使用・配布します。 | ||
参考文献 | 授業中に適宜紹介します。 |
授業で触れる時代背景や地域の状況などについて、授業後に自分で文献や記事等の情報を集めてメモを作り、理解を深めることが必要です。インターネットからの情報収集も有効です。ここで取り上げる事例の時代背景を正しく理解するためには、高等学校で学習する歴史や地理の知識を授業の前にもう一度確認してメモを作成しておくことが役立ちます。授業内容やディスカッションの内容をまとめてメモを作成しておくことが復習となります。これらの準備学修のために1回あたり2時間以上を要すると考えられます。
授業で出てくるようなさまざまな地域や歴史についての基礎的な知識を身につけるための基礎作りには、新聞を毎日ていねいに読む習慣を付けることが役立ちます。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション(本授業のねらいと構成) |
第2回 | 全国総合開発法の制定と枠組み |
第3回 | 特定地域総合開発法とTVA |
第4回 | 「国土の均衡ある発展」と拠点開発方式(一全総の手法) |
第5回 | 新産業都市の帰結 |
第6回 | 交通ネットワークと大規模工業基地(二全総の手法) |
第7回 | 大規模工業基地とその帰結 |
第8回 | 定住構想と定住圏(三全総の手法) |
第9回 | オイルショックとテクノポリス |
第10回 | 多極分散型国土形成(四全総の手法) |
第11回 | 民活法と都市再開発 |
第12回 | リゾート法と過疎地振興 |
第13回 | 「国土のグランドデザイン」と「国土形成計画」 |
第14回 | 「地方の時代」−国家政策へのアンチテーゼ− |
第15回 | まとめ・総括 |