博物館学4
担当者李 ガン
学年・開講期2年次 後期  [経済学部 地域経済学科]
科目の種類博物
区分・単位必修 2単位
科目ナンバー9H201

授業の概要(ねらい)

博物館学4では、博物館資料保存論について講義を行います。地域の価値ある歴史的、学術的、芸術的な資源を保存していくことは、博物館の基本的な使命です。本授業では、資料保存に関する基本的な考え方ならびに基礎的な知識を習得し、博物館資料保存の一連の過程について理解することを目的とします。

授業の到達目標

博物館資料の自然科学的手法を用いた調査及び保存方法について概観します。これを理解するために、博物館資料を構成する材料の同定、分析方法の概念をはじめ、各資料の具体的な保存修理方法、さらに博物館における保存環境設計について解説します。また、個別博物館における保存活動について紹介し、映像資料を適宜活用しながら理解を深めます。

成績評価の方法および基準

成績は、毎回実施予定の授業コメントカード(20%)、授業ノートの作成(40%)、ノート持ちこみ可の論述式筆記試験(40%)の合計(100%)で評価し、60%以上を合格とします。資格課程の授業であるため、4回以上の欠席は認めません。原則、追再試験は行いません。

※授業ノートとは、配布資料などをまとめて2穴リングファイル (A4サイズ)に整理したものをいい、採点のために授業の後半部に一度回収します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書は特に指定しません。必要に応じて授業中に配布します。
参考文献文化財のための保存科学入門京都造形芸術大学

準備学修の内容

博物館資料保存論の教科書に目を通してください。実際、博物館•美術館を見学し、様々な展示品を鑑賞ながら、博物館資料が抱えている保存上の問題について考える機会を設けてください。

その他履修上の注意事項

公欠する際には、忘れずにその旨を事前に申し出てください。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回文化財保存の考え方①
第3回文化財保存の考え方②
第4回文化財保護の歴史
第5回博物館資料の材質と劣化
第6回博物館資料の状態調査① (光学的調査)
第7回博物館資料の状態調査② (分析化学的調査)
第8回博物館資料の保存と修理① (陶磁器、金属類)
第9回博物館資料の保存と修理② (木材、紙類)
第10回博物館資料のレプリカ作製と保存
第11回博物館資料の保存環境①:温湿度
第12回博物館資料の保存環境②:空気汚染、 光
第13回博物館資料の保存環境③:生物、IPM (総合的有害生物管理)
第14回博物館資料の被災と防止対策
第15回テスト、まとめ