教育史
担当者村松 灯
学年・開講期1年次 Ⅱ・Ⅳ  [理工学部 情報科学科(通信課程)]
科目の種類教職
クラスメディア授業
区分・単位教必 2単位
科目ナンバー4H101

授業の概要(ねらい)

 この授業では、教育という事象をより深く理解することを目指し、教育の基本的概念や構成要素について学ぶとともに、教育に関する理念・思想・制度がどのように形づくられてきたのかを歴史的観点から検討していきます。
 授業は大きく分けて4つのパートに分かれています。①教育の基本的概念や構成要素を概観し、教育という事象に関わる場やアクターなどについてイメージをもてるようにします(第1回、第2回)。②西洋および日本における教育の歴史や思想を学び、教育の理念や制度を形づくってきた歴史的経緯や思想的背景を明らかにしていきます(第3回〜第9回)。③②で学んだ内容を整理しつつ、教育に関わるいくつかのトピックについて、歴史的・思想的観点から考察を深めます(第10回〜第13回)。④最後に、教育の現代的課題について検討し、これからの教育のあり方について考えます(第14回、第15回)。

授業の到達目標

(1)教育の基本的概念および構成要素とその関連について理解し、教育の意義と限界について多角的に考察することができる。
(2)現代における教育の理念や制度などを歴史的観点から相対化し、これからの教育のあり方について自らの考えをもつことができる。
(3)代表的な教育思想を理解し、その今日的意義について説明することができる。

成績評価の方法および基準

リアクションペーパー(15%)、小レポート(45%)、科目修得試験(40%)をもとに総合的に評価します。
リアクションペーパーについては、重大な事実誤認がある場合など、必要に応じて個別にフィードバックを行いますので、各自教材や参考文献などを参照して復習してください。課題については、すべての課題を対象に、評価とフィードバックを行います。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書各回のレジュメと資料をLMSに掲載します。
参考文献『ワークで学ぶ教育学 増補改訂版』井藤元編ナカニシヤ出版、2020年 (ISBN: 978-4779514463)
参考文献『教育思想史』今井康雄編有斐閣アルマ、2009年 (ISBN: 978-4641123847)
参考文献『学校の戦後史』木村元岩波新書、2015年 (ISBN: 978-4004315360)
参考文献『教育学をつかむ 改訂版』木村元・小玉重夫・船橋一男有斐閣、2019年 (ISBN: 978-4641177260)
参考文献『時代背景から読み解く西洋教育思想』藤井千春編著ミネルヴァ書房、2016年 (ISBN: 978-4623077120)
参考文献『教育の哲学・歴史』古屋恵太編著学文社、2017年 (ISBN: 978-4762026126)
参考文献『日本教育小史』山住正己岩波新書、1987年 (ISBN: 978-4004203636)

準備学修の内容

・各回の事前学修として、LMS上の指示にしたがい、教材や参考文献の該当範囲を予習してから授業に臨んでください。(1時間)
・授業後は、学習した内容をもとにリアクションペーパーを作成してください。その際、教材や参考文献などを見返し、不明点を残さないようにすること。(1時間)
・第5回、第9回、第15回の事後課題として、小レポートの作成に取り組んでください。(各3時間程度)

その他履修上の注意事項

・授業の進め方や評価方法、提出物などについては、第1回のイントロダクションで説明するとともに、適宜LMS上で連絡しますので、必ず確認するようにしてください。
・学修を進めるにあたって個別のフィードバックが必要な場合は、担当教員まで遠慮なくご連絡ください。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回教育とは何か / 教育学とは何か
第3回西洋における教育の歴史と思想① 教育的関心の誕生
第4回西洋における教育の歴史と思想② 近代公教育制度の成立
第5回西洋における教育の歴史と思想③ 新教育の理論と実践
第6回日本における教育の歴史と思想① 近代以前の教育
第7回日本における教育の歴史と思想② 近代公教育制度の成立と展開
第8回日本における教育の歴史と思想③ 大正新教育
第9回日本における教育の歴史と思想④ 戦時下の教育と戦後教育改革
第10回学校とはどのような場所か
第11回教師とはどのような職業か
第12回「教える」「学ぶ」とはどのようなことか
第13回教育に何ができるか
第14回これからの教育について考える① 教育をめぐる現代的課題
第15回これからの教育について考える② より「よい」教育に向けて