ロボット製作演習1
担当者山根 健
学年・開講期2年次 夏期  [理工学部 情報科学科(通信課程)]
科目の種類専門
クラススクーリング授業
区分・単位選択 1単位
科目ナンバー4D203

授業の概要(ねらい)

1人1台の自律型移動ロボットを製作し、以下の課題に取り組みます。

(1)ロボットを構成するための基礎的知識の学習
(2)プログラム走行
(3)迷路課題
(4)ライントレース課題

この授業では、ロボットに関する幅広い知識を身につけるとともに、理工系の各分野で必要となる専門性と想像力に基づいて具体的な課題に対処する方法や態度を修得します(DP4に関連)。

授業の到達目標

実際にロボットを製作することで、機械,電気電子、情報など工学における各分野の基礎的知識を体験的に学び、知的な自動機械の仕組みについて理解することを目標とします。また、学んだ知識や技術を応用することで、ロボットを用いて具体的な課題を解決する能力を身につけます。

成績評価の方法および基準

2/3以上の出席を前提に、1.で述べた(1)〜(4)の課題の達成度を評価します。

演習中に教員やTAから具体的なアドバイスや評価があり、各課題の達成度については記録を残します。また、授業の最後に、全体の達成度の確認と解説、総評を口頭で行います。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書ロボットキット、工具、教科書およびコンピュータについては大学側が用意をします。また、適時、プリントを配布するとともに、LMS上のコンテンツを利用します。
参考文献

準備学修の内容

学内のコンピュータの使用方法、LMS等の学内情報システムの基本的な使用方法を理解している前提で授業を進めますので、それらの使用方法を確認しておいてください。

予習として、ロボットに関する以下の技術について文献などで調べてまとめてください。各課題1つ2時間程度です。
  ・コントローラボードArduinoの使い方について
  ・DCモータの原理、特性、制御方法、応用について
  ・サーボモータの原理、特性、制御方法、応用について
  ・独立2輪駆動方式の走行制御方法について
  ・超音波距離センサの原理、特性、計測方法、応用について
  ・赤外線センサの原理、特性、計測方法、応用について
  ・赤外線変調センサの原理、特性、計測方法、応用について

また、復習として、授業で取り組んだ課題についてレポートとしてまとめてください。各課題1つ2時間程度です。
  ・導入授業(第1回の講義)の感想
  ・ロボットの組み立てやプログラミングの基本に関するまとめ
  ・プログラム走行の課題の目的、課題達成方法、結果、考察、今後の課題
  ・迷路課題の目的、課題達成方法、結果、考察、今後の課題
  ・ライントレース課題の目的、課題達成方法、結果、考察、今後の課題

さらに、ロボットに関する書籍を読んだり、ニュースについて調べたりすることで、発展的な学習を行ってください。

以上の準備、予習・復習で30時間以上です。

その他履修上の注意事項

ロボットは組み立てキットを使用し、プログラミングもブロックを組み合わせることで直感的に作業することができます。そのため、初心者でも十分に目標を達成できる演習内容です。また、集中講義ですので、欠席や遅刻に十分気をつけて下さい。

なお、実際に受講する前に募集要項をよく確認してください。また、実習費として3,000円かかります。受講生の受け入れ人数については、5人程度を計画しています。

授業内容

第1回 導入:ロボットの歴史など
第2回 ロボット製作の基礎:ロボットキットと開発環境の確認
第3回 ロボット製作の基礎:ロボットの組み立て
第4回 ロボット製作の基礎:プログラミングの基礎と試験走行
第5回 ロボット製作の基礎:前後移動と旋回
第6回 基本課題:分岐を含んだプログラミング
第7回 基本課題:超音波を用いた距離センサの利用
第8回 基本課題:障害物回避のためのプログラミング
第9回 基本課題:障害物回避課題
第10回 基本課題:迷路課題
第11回 応用課題:赤外線センサの利用
第12回 応用課題:センサ取り付け位置や感度などの調整およびデータロガーの利用
第13回 応用課題:ライントレース課題(初級コース)
第14回 応用課題:ライントレース課題(中級コースおよび上級コース)
第15回 まとめ:課題の評価と後片付け