量子情報システム工学
担当者棚本 哲史
学年・開講期1年次 後期  [総合理工学専攻 博士前期課程(修士課程)]
科目の種類専門
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー

授業の概要(ねらい)

量子コンピュータの基礎となる量子回路とハードウェアとしての実施例を学ぶことにより、量子コンピュータシステムを概観します。まず量子回路については、その構成要素から学びます。ハードウェアとしては現在提案されている多くの実例を検討していきます。本科目は、DP1に関連しています。
本授業は民間企業で研究開発を担当した教員によるものです。授業ではそれらの中で基礎物理学の関連も説明します。

授業の到達目標

量子回路の基本を理解することができます。そして、多くのハードウェアの具体例に触れることにより、個別の量子コンピュータデバイスの利点と弱点などを把握することができます。

成績評価の方法および基準

小テストとレポート(50%)と期末試験の結果(50%)で評価します。
小テストやレポートについては学期中にお知らせします。提出された小テストやレポートは添削して返却します。自分の到達レベルを確認しながら受講して下さい。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書量子コンピュータと量子通信 II-量子コンピュータとアルゴリズムミカエル ニールセン, アイザック チャン オーム社
参考文献Quantum Computation and Quantum InformationMichael A. Nielsen, Isaac L. Chuang Cambridge University Press

準備学修の内容

教科書により授業範囲を予習・復習してください。予習として教科書の該当部分を読んで要点をまとめる(約1.0時間)。復習としては、教科書の例題・問題を自分で解きなおし、理解を定着させてください(約2.0時間)。授業内容は教科書の章立て・内容に準拠しています。

その他履修上の注意事項

関数電卓があれば便利です。

授業内容

授業内容
第1回量子力学の復習-シュレーディンガー方程式と摂動論
第2回量子回路(1)ゲート操作
第3回量子回路(2)測定過程
第4回量子回路(3)ユニバーサル量子演算
第5回量子シミュレーション
第6回量子コンピュータの成り立つ条件
第7回調和振動子型量子コンピュータ
第8回光子を使った量子コンピュータ
第9回キャビティを使った量子コンピュータ
第10回イオントラップ型量子コンピュータ
第11回核磁気共鳴を使った量子コンピュータ
第12回半導体を使った量子コンピュータ
第13回超伝導を使った量子コンピュータ
第14回量子ノイズ
第15回テスト・まとめ
上記予定は進度によって、若干の調整を行う可能性があります。