世界の経済
担当者宋 宇
学年・開講期1年次 後期  [経済学部 地域経済学科]
科目の種類専門 基礎系
区分・単位選必 2単位
科目ナンバー8B104

授業の概要(ねらい)

本講義は3つの観点に力を入れ、それぞれ単独とするテーマ設定もあれば、観点ごとに内容を交えながらで行う場合もあります。
観点1とは、国際比較の側面から世界経済の全貌を確認します。その際、関連する経済用語について、経済学部でない学生でもわかるように平易に説明します。経済学部に所属する学生にとって、経済学に関する最低限の専門知識を学習することができます。経済学は実に身近な分野で、誰もが経済活動を行っているので、皆は経済の主人公となっています。
観点2とは、近年、話題になっている国を事例国として取り上げ、海外の経済事情・出来事について一緒に考え、分析します。経済が動いているものと実感してもらい、固定印象は事実と反する場合もあれば、日本で当たり前と思うことは海外では、あり得ないと思われる場合もあります。考え方は多様で、正解がない問い・課題が実に多いし、それを解く自体に意味があります。解釈によって、異なる展開が生まれると味わってもらいます。
観点3とは、日本から出発し、日米関係、日中関係、日韓関係について、感情的に語るのではなく、そして経済分野のみならず、お互いの違いを理解し、メディアなどの解説に引き継がれなく、皆で話し合って、内容を共有します。国家関係はある意味で、人との付き合いと一緒です。人間関係が一番苦労すると言われる日本社会では、国家間の関係をどうすれば良いのか、一緒に考え、できたら問題を提起し改善策を探るところまで行ってもらいたいです。
この授業では、DP1(ディプロマポリシー1)を習得します。本授業の一部内容は、実務経験によるものがあります。

授業の到達目標

履修者は世界経済の流れと動きを知り、視野を広げることができます。自ら考えるようになり、文章のまとめ能力、ある程度のトピックサーベイ能力を高めることができます。正解がない問題を考え、解いていくのは、大学の学習であることを理解することができます。
感情的、そしてメディアなどの解説に頼らず、履修者同士のコミュニケーションを通じて、多様性のある社会ついて理解を深め、授業を通じて友達づくりもできます。

成績評価の方法および基準

日誌(30%)、講義内の取り組み&作業シートの提出(20%)、最終日の講義内まとめ・レポート(50%)
期末レポートは最終日の授業で完成してもらい、その場でのネット調べ以外、持ち込み可とします。

フィードバック方法:
・日誌はLMSによる提出とし、一人一人毎回フィードバックします。
・作業シート、課題については、授業内で皆の回答を共有し、コメントします。
・期末レポートの採点ポイント、および履修生(匿名)による回答例をLMS上で共有します【全員向け・閲覧】。さらに、希望者による個人のフィードバックも行います【個人向け・自由】。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書指定がありません。毎回、プリントを配布しますので、まとめて持参してください。
参考文献(2019)『世界経済論:岐路に立つグローバリゼーション』山本和人・鳥谷一生 (編)ミネルヴァ書房
参考文献(2013)『現代中国経済』丸川知雄有斐閣アルマ
参考文献(2019)『やさしい日本と世界の経済の話』熊野剛雄新日本出版社
参考文献(2019)『ぜろからはじめる経済入門ー経済学への招待』横浜国立大学経済学部テキスト・プロジェクトチーム有斐閣

準備学修の内容

予習:2時間程度
自分が取り上げたい経済の新聞記事、ニュースについて、Word文書としてまとめ、該当科目のLMSの日誌コンテンツに提出してもらいます。そして、1名から2名を選出し、毎回の授業内容が始まる前に、その内容について発表してもらいます。

復習:1時間程度
・経済の専門用語について理解ができ、他人に説明できるように復習してください。
・授業内での未完成の課題を作成します。
・グループワーク・コミュニケーションの成果を整理し自分なりにまとめ、期末レポートに活かせるようにしてください。

その他履修上の注意事項

・中国では、「万事始まりが難しい」という諺があります。実は1年生時の習慣作りや学習態度などは、ほぼ大学の4年間が決まると言っても過言ではありません。良い始まりを良い習慣になるよう、心をかけてください。
・学習する過程を楽しんでください。過程を重視することにより、良い結果が訪れ、達成感を味わうことができ、さらにやりたくなるという好循環になります。
・大人としての礼儀作法を考えてほしいです。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス、履修者同士のコミュニケーション、世界経済への理解の確認
第2回経済学&資本主義
第3回世界経済の歩みⅠ:第1期のグローバル化(イギリス中心の世界経済)
第4回世界経済の歩みⅡ:パクス・アメリカーナの時代(アメリカ中心の世界経済)
第5回中央銀行の役割と金融
第6回経済危機(アクティブ・ラーニング形式)
第7回1990年代以降のグローバリゼーションの世界
第8回グローバリゼーションをめぐって(アクティブ・ラーニング形式)
第9回成長する中国経済
第10回事例国と世界経済:貿易編
第11回事例国と世界経済:貿易摩擦編
第12回事例国と世界経済:人口編
第13回事例国と世界経済:環境編
第14回日・中・韓・米関係&今後の世界経済について(アクティブ・ラーニング形式)
第15回まとめ、期末レポートの説明&実施