日本文学史研究Ⅱ
担当者細田 明宏教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [日本文化学科]
科目ナンバリングJPH-202

授業の概要(ねらい)

 明治前期に成立した浄瑠璃『壺坂霊験記』は人気を得て、こんにちも繰り返し上演されています。浄瑠璃とは近世期に成立した語り物ですが、明治以降も幅広い層に親しまれています。
 『壺坂霊験記』が初演されたのは人形浄瑠璃(文楽)としてでしたが、やがて歌舞伎や講談、浪花節でも取り上げられ、それぞれのジャンルでしばしば上演されています。この講義では、『壺坂霊験記』がさまざまな芸能に取り上げられた過程を追うことで、それぞれのジャンルの特徴について学びます。

授業の到達目標

 日本の劇文学について理解を深めること、そしてその特色を他人に説明できること。

成績評価の方法および基準

 期末試験(60%)、小テスト・レポート(20%)、平常点(20%)を合わせて評価します。なお期末試験に代えてレポートを課す場合もあります。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献近代芸能文化史における『壺坂霊験記』—生人形から浄瑠璃、そして歌舞伎・講談・浪花節へ細田明宏ひつじ書房

準備学修の内容

①事前に授業内容の概要を配布(PDFファイル)するので、それを読んでおくこと。なおその概要は、プリントアウトまたは要点をノートに書くなどして授業に臨むこと。②独立行政法人日本芸術文化振興会が運営するウェブサイトである文化デジタルライブラリー(http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/)の「舞台芸術教材で学ぶ」のうち、「文楽」「演目解説」「民俗芸能」を見ておくこと。

その他履修上の注意事項

授業内容

授業内容
第1回『壺坂霊験記』
第2回人形浄瑠璃(文楽)とは
第3回人形浄瑠璃の確立
第4回人形浄瑠璃の発展
第5回浄瑠璃『壺坂(観音)霊験記』
第6回歌舞伎の成り立ち
第7回歌舞伎の演目
第8回歌舞伎『壺坂霊験記』(雁九郎版)
第9回歌舞伎『壺坂霊験記』(現行)
第10回講談の特色
第11回講談『壺坂霊験記』
第12回浪花節の成り立ち
第13回浪花節『壺坂霊験記』
第14回浪花節『壺坂霊験記』の展開
第15回まとめ(期末試験)