心理実習Ⅰ
担当者石田  航教員紹介, 近藤 清美教員紹介, 尹  成秀教員紹介, 水内 豊和教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [心理学科 2018年度以降]
科目ナンバリングCLI-401

授業の概要(ねらい)

 心理実習は,臨床心理実践の現場に赴き,公認心理師が働く職場の様子,業務内容,多職種との連携とチームアプローチ, 職業倫理,法的義務等について,実習施設・機関の実習指導者及び実習科目担当教員による指導を受けながら学ぶものである。本学では,実際に子どもと関わる体験を伴う集中実習と,各分野の実習施設・機関を訪問する見学実習の2種類を行い,公認心理師が活躍する5分野すべてにおいて実習を行う。
 心理実習Ⅰでは,実習に出るために必要な知識を学ぶとともに,教育分野で集中実習を行い,実際に子どもたちとかかわることで,各年齢での発達特徴や子どもや教員とのコミュニケーション,特別なニーズを持つ子どものアセスメントと支援方法を学ぶ。また,保健医療分野と司法・犯罪分野において見学実習を行い,公認心理師の職務内容,心理的アセスメントと心理支援,多職種連携,地域連携の概要等を学ぶ。事前に実習前準備学修を行い,実習後は実習ノートにより実習内容を報告し,事後に事後振り返り学修を行う。実習前後の授業では,グループ討議を中心に授業を進める。一つの分野の実習が終了と実習レポートとして学んだ内容をまとめる。

授業の到達目標

 ①臨床心理実践の現場で求められる倫理観と態度,コミュニケーションスキルを身につける。
 ②公認心理師が働く各分野について,それぞれにおける公認心理師の役割を説明できる。
 ③公認心理師が働く各分野について,どのような職種が働き,多職種連携や地域活動がどのように行われているかを説明できる。
 ④自らの特性や資質を把握し,将来の道筋を見極める。

成績評価の方法および基準

 実習前後の学修,実習中での積極的態度・発表内容(40%),実習に際して課される各種レポート・実習ノート(60%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献公認心理師の職責 野島一彦遠見書房
参考文献関係行政論元永拓郎遠見書房

準備学修の内容

 実習に際して,実習先の概要や,臨床心理実践の根拠となる法律・制度を手分けして自分たちで調べて発表する。心理実習を適切に遂行するためには,これまで学んできた臨床心理実践に関する知識が求められるため,学修内容を復習することが求められる。

その他履修上の注意事項

 心理実習Ⅰを履修するためには,公認心理師プログラム科目である「心理演習Ⅰ」「心理演習Ⅱ」「公認心理師の職責」と,「心理学的アセスメント論」「心理学的支援法Ⅰ」「人体の構造と機能および疾病」の単位を取得していなければならない。また,実習予定者としてふさわしくない言動があったり,学内外で違法行為による処罰や停学・訓告等の処分を受けたりした者は履修を許可されない。
 授業に際して,欠席が多かったり,授業態度が不真面目であったり,倫理違反行為が認められた場合,実習に出ることができず単位取得ができない。
 授業では,調べたことや学んだこと,実習で経験したことについて意見交換を行うことが多く,自らの考えを発表することが多い。話し合いに積極的に参加することが求められる。
 実習に際して,実習生としてふさわしい身なりと服装で臨むことが求められる。
 各見学実習の日時は実習先の都合により変わるため,シラバスどおりにいかない点に注意する。各自が授業内での連絡や公認心理師等実習支援室から出される掲示を確認する。なお新型コロナウイルス感染症の影響によっては、学外機関での実習が不可能な場合がある。その場合は、到達目標を達成するための代替の実習課題に取り組むこととなる。
 学生や教員の調査研究への協力を依頼する場合がある。
※心理実習Ⅰは,公認心理師受験資格取得を目指す学生に向けた科目である。
※心理学科の公認心理師プログラムの履修が許可された学生のみが選択できる。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス:実習に必要な手続きを学ぶ。
第2回心理実践場面での職業倫理について
第3回心理実践場面での接遇・コミュニケーションについて
第4回心理実践記録・実習レポートの書き方
第5回教育分野集中実習の事前学習(子どもの発達,行動観察によるアセスメントと見立て)
第6回教育分野集中実習
第7回教育分野集中実習
第8回教育分野集中実習
第9回教育分野集中実習(オンライン)
第10回教育分野集中実習の事後学修
第11回保健医療分野の事前準備学修
第12回保健医療分野の見学実習
第13回保健医療分野の見学実習の振り返り
第14回司法・犯罪分野の事前準備学修
第15回司法・犯罪分野の見学実習